電験3種WebHandMade[過去問・解答・重点学習]

計算問題ポイント集「電気設備技術基準」






1.法体系と電気関連法と関連用語






2.電技関連の計算問題を解くための基礎知識







3.電気設備技術基準に関する例題(解答非公開)






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法体系と電気関連法の要点


  1. 憲法とは、国を治めるための根源となる規則のことである。

  2. 法律とは、国民の代表者が国会で制定する規則のことである。

  3. 省令とは、内閣が制定する命令のことである。

  4. 政令とは、各省の大臣が制定する命令である。

  5. 法令の優先順位

    憲法>法律>政令>省令

  6. 法律の改正は、政府が改正案を国会へ提出して承認を受ける必要があるので時間を要する。そこで、基幹部分を法律で規定し、詳細を政令・省令などで規定することにより機動的な運用を図ることができる。政令および省令は、行政権限での改正が可能である。

  7. 電気事業法の目的

    この法律は、電気事業の運営を適正かつ合理的ならしめることによって、電気の使用者の利益を保護し、及び電気事業の健全な発達を図るとともに、電気工作物の工事、維持及び運用を規制することによって、公共の安全を確保し、及び環境の保全を図ることを目的とする。

  8. 電気事業法の構成

    電気事業法(法律)
    電気事業法施行令(政令)
    電気事業法施行規則(省令)
    電気関係報告規則(省令)
    電気設備技術基準(省令)
    電気設備技術基準の解釈

    電気設備技術基準の解釈〔略称:解釈〕は、経済産業省商務流通保安グループ電力安全課が電気設備技術基準の定める技術的要件を具体的に示したものである。
    形式的には省令ではないが、実態は省令扱いである。

  9. 電気用品安全法の目的

    この法律は、電気用品の製造、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的とする。

  10. 電気用品安全法の構成

    電気用品安全法(法律)
    電気用品安全法施行令(政令)
    電気用品安全法施行規則(省令)

  11. 電気工事士法の目的

    この法律は、電気工事の作業に従事する者の資格及び義務を定め、もって電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的とする。

  12. 電気工事士法の構成

    電気工事士法(法律)
    電気工事士法施行令(政令)
    電気工事士法施行規則(省令)

  13. 電気工事業法の目的

    この法律は、電気工事業を営む者の登録等及びその業務の規制を行うことにより、その業務の適正な実施を確保し、もって一般用電気工作物及び自家用電気工作物の保安の確保に資することを目的とする。

  14. 電気工事業法の構成

    電気工事業法(法律)
    電気工事業法施行令(政令)
    電気工事業法施行規則(省令)


電気関連法の用語の要点


  1. 「電路」とは、通常の使用状態で電気が通じているところをいう。

  2. 「電気機械器具」とは、電路を構成する機械器具をいう。

  3. 「発電所」とは、発電機、原動機、燃料電池、太陽電池その他の機械器具を施設して電気を発生させる所をいう。

  4. 「変電所」とは、構外から伝送される電気を構内に施設した変圧器、回転変流機、整流器その他の電気機械器具により変成する所であって、変成した電気をさらに構外に伝送するものをいう。

  5. 「開閉所」とは、構内に施設した開閉器その他の装置により電路を開閉する所であって、発電所、変電所及び需要場所以外のものをいう。

  6. 「調相設備」とは、無効電力を調整する電気機械器具をいう。

  7. 「電線」とは、強電流電気の伝送に使用する電気導体、絶縁物で被覆した電気導体又は絶縁物で被覆した上を保護被覆で保護した電気導体をいう。

  8. 「電線路」とは、発電所、変電所、開閉所及びこれらに類する場所並びに電気使用場所相互間の電線並びにこれを支持し、又は保蔵する工作物をいう。

  9. 「送電線路」とは、発電所相互間、変電所相互間又は発電所と変電所との間の電線路及びこれに附属する開閉所その他の電気工作物をいう。

  10. 「配電線路」とは、発電所、変電所若しくは送電線路と需要設備との間又は需要設備相互間の電線路及びこれに附属する開閉所その他の電気工作物をいう。

  11. 「弱電流電線」とは、弱電流電気の伝送に使用する電気導体、絶縁物で被覆した電気導体又は絶縁物で被覆した上を保護被覆で保護した電気導体をいう。

  12. 「光ファイバーケーブル」とは、光信号の伝送に使用する伝送媒体であって、保護被覆で保護したものをいう。

  13. 「支持物」とは、木柱、鉄柱、鉄筋コンクリート柱及び鉄塔並びにこれらに類する工作物であって、電線又は弱電流電線若しくは光ファイバーケーブルを支持することを主たる目的とするものをいう。

  14. 「架空引込線」とは、架空電線路の支持物から他の支持物を経ないで需要場所の取付け点に至る架空電線をいう。

  15. 「引込線」とは、架空引込線および需要場所の造営物の側面等に施設する電線であって当該需要場所の引込口に至るものをいう。

  16. 「配線」とは、電気使用場所において施設する電線(電線路の電線を除く)をいう。

  17. 「屋内配線」とは、屋内の電気使用場所において、固定して施設する電線をいう。

  18. 「屋側配線」とは、屋外の使用場所において、当該電気使用場所における電気の使用を目的として、造営物に固定して施設する電線をいう。

  19. 「電気工作物」とは、発電、変電、送電若しくは配電又は電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物(船舶、車両又は航空機に設置されるものその他の政令で定めるものを除く)をいう。

    電気工作物は、一般用電気工作物と事業用電気工作物〔自家用電気工作物、電気事業用電気工作物〕に分類されている。一般用電気工作物の主対象は「低圧需要家の電気工作物」、自家用電気工作物の主対象は「高圧または特別高圧需要家の電気工作物」、電気事業用電気工作物の主対象は「電気事業者が需要家へ電気供給する為の電気工作物」である。

  20. 「電気事業」とは、一般電気事業、卸電気事業、特定電気事業及び特定規模電気事業をいい、「一般電気事業」とは、一般の需要に応じ電気を供給する事業をいう。

    一般電気事業を行う事業者に該当するのは、「北海道電力東北電力東京電力中部電力北陸電力関西電力中国電力四国電力九州電力沖縄電力」である。

  21. 「電気用品」とは、次に揚げる物をいう。

    一般用電気工作物の部分となり、又はこれに接続して用いられる機械、器具又は材料であって、政令で定めるもの。

    携帯発電機であって、政令で定めるもの。

    蓄電池であって、政令で定めるもの。

  22. 「電気工事業」とは、電気工事を行なう事業をいう。

  23. 「電気工事」とは、一般用電気工作物又は自家用電気工作物を設置し、又は変更する工事をいう。ただし、政令で定める軽微な工事を除く。

  24. 「電気工事士」とは、第一種電気工事士及び第二種電気工事士をいう。


電技関連の計算問題を解くための基礎知識の要点



  1. 電圧を低圧、高圧、特別高圧に区分し、その区分に応じて様々な規制を行い安全を確保する。つまり、電圧が高いほど安全性を考えて規制が厳しくなる。

    電気設備技術基準第2条

  2. 交流の電圧区分

    低圧:600[V]以下
    高圧:600[V]超え7000[V]以下
    特別高圧(特高):7000[V]超え

  3. 直流の電圧区分

    低圧:750[V]以下
    高圧:750[V]超え7000[V]以下
    特別高圧(特高):7000[V]超え

  4. 電路は、大地から絶縁しなければならない。ただし、電技解釈の規定により接地する場合の接地点、絶縁できないことがやむを得ない部分および技術上困難なものに関するものは除く。

    電気設備技術基準第5条
    電気設備技術基準第22条
    電気設備技術基準第58条
    電気設備技術基準解釈第13条

  5. 導体とは電気抵抗が小さく電流が流れやすい物質のことである。絶縁体〔絶縁物〕は電気抵抗が非常に大きく電流が流れにくい物質のことである。高電圧や経年劣化により絶縁体の電気抵抗が小さくなって電流が流れやすい状態になることを絶縁破壊という。

  6. 接地とは、大地と電気的に接続された状態のことで、大地との間の抵抗を接地抵抗と呼ぶ。

  7. 対地電圧とは、大地との間の電圧をいう。対地電圧が高いほど感電時の人体への衝撃が大きい。接地抵抗を小さくすれば、対地電圧の値を小さくすることができる。

  8. 接地工事をA種、B種、C種、D種の4種に区分し、対地電圧の上昇による危険度に応じて接地抵抗値が定められている。

    電気設備技術基準第10条
    電気設備技術基準第11条
    電気設備技術基準解釈第17条
    電気設備技術基準解釈第19条

  9. A種接地工事は、高圧または特別高圧の電気機械器具の金属製外箱・鉄台などの非充電部に行なう接地工事。

  10. B種接地工事は、高圧または特別高圧を低圧へ降圧する変圧器の低圧側中性点に行なう接地工事。
    変圧器の低圧側中性点が接地できない場合は、低圧側使用電圧が300[V]以下の場合において、低圧側の一端子に接地を行うことが許されている。

  11. C種種接地工事は、300[V]を超えるの低圧の電気機械器具の金属製外箱・鉄台などの非充電部に行なう接地工事。

  12. D種種接地工事は、300[V]以下の低圧の電気機械器具の金属製外箱・鉄台などの非充電部に行なう接地工事。

  13. A種、C種、D種接地工事は、電気機械器具の非充電部である金属製外箱・鉄台への漏電を大地へ逃がし、人への感電を防止する。

  14. B種接地工事は、高圧側と低圧側が混触〔接触〕した時に、低圧側へ高電圧が侵入することにより電気設備が損傷するのを防止する。

  15. 接地抵抗値を小さくするのは基本的に大変であることを認識して、各種接地工事において満たすべき接地抵抗値を暗記すること。

  16. A種接地工事において満たすべき接地抵抗の値

    RA=10[Ω]以下

  17. B種接地工事において満たすべき接地抵抗の値

    @ RB=150/Ig[Ω]以下
    A RB=300/Ig[Ω]以下
    B RB=300/Ig[Ω]以下

    Ig:1線地絡電流[A]

    高圧側と低圧側が混触したときに、1秒超え2秒以内に高圧または特別高圧電路を自動遮断できる装置を設置している場合はAの値を適用することができる。

    高圧側と低圧側が混触したときに、1秒以内に高圧または特別高圧電路を自動遮断できる装置を設置している場合はBの値を適用することができる。

  18. C種接地工事において満たすべき接地抵抗の値

    @ RC=100[Ω]以下
    A RC=500[Ω]以下

    低圧電路で生じた地絡を、0.5秒以内に自動遮断できる装置を設置している場合はAの値を適用することができる。

  19. D種接地工事において満たすべき接地抵抗の値

    @ RD=100[Ω]以下
    A RD=500[Ω]以下

    低圧電路で生じた地絡を、0.5秒以内に自動遮断できる装置を設置している場合はAの値を適用することができる。

  20. 配線電路の各種長さを示すものに、「線路こう長」「線路延長」「電線延長」がある。

  21. 線路こう長とは、線路の末端までの長さをいう。

  22. 線路延長とは、「線路こう長×回線数」の長さをいう。

  23. 電線延長とは、「線路こう長×回線数×電線本数」の長さをいう。

  24. 線路こう長が10[km]の2回線三相3線式架空電線路の線路延長と電線延長

    線路延長=10[km]×2(回線)=20[km]
    電線延長=10[km]×2(回線)×3(本)=60[km]

  25. 裸電線とは、導体のみの電線をいう。

  26. 絶縁電線とは、導体を絶縁体で被覆した電線をいう。

  27. ケーブルとは、絶縁電線を外装(シース)で被覆した電線をいう。

  28. 多心形電線とは、絶縁電線を裸電線の周囲に螺旋状に巻きつけた電線をいう。

  29. 需要地から離れている架空送電線路の電線は裸電線を使用し、需要地に近い架空配電線路の電線は裸電線を使用できないので、絶縁電線、ケーブル、多心形電線を使用する。
    地中送配電線路の電線はケーブルを使用する。

  30. 地中送配電線路の電線はケーブルを使用しなければならない。

  31. 空気は絶縁体であるので、電線と大地間に対地静電容量が存在する。

  32. 地中電線路は架空電線路に比べて、対地静電容量が数十倍と非常に大きくなる。これは、地中電線路は大地間距離が非常に近いことと、電線にケーブルを使用しているためである。

  33. 対地静電容量が大きいと充電電流が大きくなるので、地絡電流も大きくなる。地中電線路では、この傾向が強くなる。

  34. 低圧電路の絶縁性能は「絶縁抵抗値」で評価する。

    電気設備技術基準第22条
    電気設備技術基準第58条
    電気設備技術基準解釈第14条

  35. 低圧電路の電気供給側の絶縁性能

    低圧電線路の電線と大地間及び電線の線心相互間の絶縁抵抗は、使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の1/2000を超えないような値にしなければならない。

    漏えい電流=最大供給電流/2000

    絶縁抵抗=使用電圧/漏えい電流

  36. 低圧電路の電気使用場所の絶縁性能

    低圧電路の電線相互間及び電路と大地間の絶縁抵抗は、開閉器又は過電流遮断器で区切ることのできる電路ごとの値が定められている。
    ただし、絶縁抵抗値の測定が困難な場合は、漏えい電流が1[mA]を超えないようにすることにより、絶縁性能があるものと見なすことができる。

    使用電圧300[V]以下で対地電圧150[V]以下の絶縁抵抗値は0.1[MΩ]以上としなければならない。

    使用電圧300[V]以下で対地電圧150[V]超えの絶縁抵抗値は0.2[MΩ]以上としなければならない。

    使用電圧300[V]超えの絶縁抵抗値は0.4[MΩ]以上としなければならない。

  37. 高圧・特別高圧電路の絶縁性能は「絶縁耐力〔耐電圧値〕」で評価する。

    電気設備技術基準解釈第15条

    高圧・特別高圧電路は、規定された交流試験電圧Vtを10分間加える絶縁耐力試験を実施し、絶縁破壊が起きていないかを確認する。


    電路の最大使用電圧Vmが7000[V]以下の場合の試験電圧Vt(最低値500V)
    Vt=1.5×Vm[V]

    電路の最大使用電圧Vmが7000[V]超え(中性点多重接地あり)の場合の試験電圧Vt
    Vt=0.92×Vm[V]

    電路の最大使用電圧Vmが7000[V]超え60000[V]以下(中性点多重接地なし)の場合の試験電圧Vt(最低値10500V)
    Vt=1.25×Vm[V]


    対地静電容量が大きく、交流で試験を実施することが困難な場合は、直流で絶縁耐力試験を行うことが許されている。
    その場合の試験電圧は、交流試験電圧の2倍として実施する。

  38. 電路の公称電圧とは、平常運転状態において代表的と考えられる電圧のことである。

  39. 電路の最大使用電圧は、負荷変動による電圧上昇を考慮する必要がある。

  40. 公称電圧1000[V]以下の電路の最大使用電圧

    最大使用電圧=公称電圧×1.15

    公称電圧1000[V]超えの電路の最大使用電圧

    最大使用電圧=公称電圧×(1.15/1.1)

  41. 支持物とは、木柱、鉄柱、鉄筋コンクリート柱及び鉄塔並びにこれらに類する工作物であって、電線又は弱電流電線若しくは光ファイバーケーブルを支持することを主たる目的とするものをいう。

    電気設備技術基準第1条15

  42. 荷重とは、物体に外部から作用する力のこと。風圧荷重とは、風によって物体に加わる力のことである。

  43. 糸などの細長い物体が引張られる時に発生する力のことを張力と呼んでいる。

  44. 支持物に対する最大の荷重は、支持物に直接吹き当たる風による風圧荷重ではなく、電線の張力による引張荷重である。

  45. 風圧荷重を甲種、乙種、丙種の3種に分類し、地方区分と季節により架空電線路の支持物・電線などの強度計算に適用する。

    電気設備技術基準第32条
    電気設備技術基準解釈第58条

  46. 甲種風圧荷重とは、風速40[m/s]を想定した風圧荷重である。
    電線の場合は、垂直投影面積1[m2]当たり980[Pa]が加わるものとして計算を行う。

  47. 乙種風圧荷重とは、電線に厚さ6[mm]、比重0.9の氷雪が付着した場合を想定した風圧荷重である。
    電線の場合は、垂直投影面積1[m2]当たり490[Pa]が加わるものとして計算を行う。

  48. 丙種風圧荷重とは、甲種における風圧の2分の1が加わるものとして計算を行う。
    電線の場合は、垂直投影面積1[m2]当たり490[Pa]が加わるものとして計算を行う。

  49. 氷雪が多い地方に適用する風圧荷重

    高温季:甲種風圧荷重
    低温季:乙種風圧荷重

  50. 氷雪が多い地方(低温季に最大荷重が発生)に適用する風圧荷重

    高温季:甲種風圧荷重
    低温季:甲種風圧荷重と乙種風圧荷重のうち大きい値のものを適用

  51. その他の地方

    高温季:甲種風圧荷重
    低温季:丙種風圧荷重

  52. 支線とは、電線張力で電柱が倒れないように支える線である。

  53. 支線の安全率は、2.5以上でなければならないが、解釈第62条の規定により施設する場合は、1.5以上であればよい。

    電気設備技術基準解釈第61条

  54. 引張荷重とは、物体を引っ張る荷重である。

  55. 引張強さとは、物体が破壊〔破断〕する荷重である。

  56. 許容引張荷重とは、安全に使用できると考える最大の引張荷重

  57. 支線の引張強さ=支線に加わる張力×安全率

  58. 安全率は、想定外の危険に対処する為の保険として定めている。

  59. より線は、1本の線である素線〔単線〕を数本より合わせた線のこと。
    支線には、亜鉛めっき鋼より線が多用されている。

  60. 力のモーメント〔トルク〕とは、物体を回転させようとする力の効果のことである。

  61. シーソーの両側に人が乗ったとき、反時計回りの力のモーメントと時計回りの力のモートントが釣り合うとき、シーソーは回転せずに静止する。

  62. 低圧幹線と分岐回路

    低圧幹線とは、引込口から分岐回路までの低圧電路をいい、分岐回路とは低圧幹線の分岐点から負荷に至る低圧電路をいう。

  63. 低圧幹線と分岐回路は過電流遮断器で保護する。
    一般家庭では、過電流遮断器に配線用遮断器を使用する。

  64. 低圧幹線の許容電流IWの式

    分岐回路に接続されている電動機の定格電流の合計をIM、他の器具の定格電流の合計をILとする。

    ●条件IM<ILの場合のIWの式

    IW=IL+IM

    ●条件IM>ILかつIM≦50[A]の場合のIWの式

    IW=IL+1.25IM

    ●条件IM>ILかつIM>50[A]の場合のIWの式

    IW=IL+1.1IM

  65. 低圧幹線を保護する過電流遮断器の定格電流IBの式

    低圧幹線の許容電流をIW、分岐回路に接続されている電動機の定格電流の合計をIM、他の器具の定格電流の合計をILとする。

    ●分岐回路に電動機がない場合のIBの式

    IB≦IW

    ●分岐回路に電動機がある場合のIBの式

    @ IB≦IL+3IM
    A IB≦2.5IM

    上記@Aのうち小さい方の値を適用する。

  66. 分岐回路を保護する過電流遮断器の施設箇所

    分岐線の許容電流をIW、低圧幹線を保護する過電流遮断器の定格電流をIBとする。


    @ 分岐点から原則3[m]以内に施設する。

    A IW≧0.35IBならば、分岐点から8[m]以内に施設することができる。

    B IW≧0.55IBならば、分岐点から制限なしで施設することができる。

  67. 分岐回路の過電流遮断器(配線用遮断器)の定格電流と分岐線の太さ及びコンセント定格

    ●配線用遮断器の定格電流15[A]以下の場合
    分岐線の太さ:1.6[mm]以上
    コンセント定格:15[A]以下

    ●配線用遮断器の定格電流20[A]以下の場合
    分岐線の太さ:1.6[mm]以上
    コンセント定格:20[A]以下

    ●配線用遮断器の定格電流30[A]以下の場合
    分岐線の太さ:2.6[mm](5.5mm2)以上
    コンセント定格:20[A]以上30[A]以下

  68. 配線用遮断器は、開閉器と過電流遮断器の機能を併せ持っている。
    手動で回路を開閉したり、過電流を自動遮断することができる。

  69. 配線用遮断器に求められる動作時間

    ●配線用遮断器の定格電流が30[A]以下の場合
    定格電流の1.25倍の電流に対する配線用遮断器の動作時間は60分以内とする。
    定格電流の2倍の電流に対する配線用遮断器の動作時間は2分以内とする。

    ●配線用遮断器の定格電流が30[A]超え50[A]以下の場合
    定格電流の1.25倍の電流に対する配線用遮断器の動作時間は60分以内とする。
    定格電流の2倍の電流に対する配線用遮断器の動作時間は4分以内とする。

    ●配線用遮断器の定格電流が50[A]超え100[A]以下の場合
    定格電流の1.25倍の電流に対する配線用遮断器の動作時間は120分以内とする。
    定格電流の2倍の電流に対する配線用遮断器の動作時間は6分以内とする。

  70. 電線のたるみDの式

    D=ωS2/8T [m]

    ω:電線の単位長さ当たりの荷重[N/m]
    S:電線の径間[m]
    T:電線の水平張力[N]

    電線の実長Lの式

    L=S+(8D2/3S) [m]

    S:電線の径間[m]
    D:電線のたるみ[m]