電験3種WebHandMade[過去問・解答・重点学習]

計算問題ポイント集「発電」






1.水力発電







2.火力発電






3.原子力発電






4.水力発電に関する例題(解答は非公開)






5.火力発電に関する例題(解答は非公開)






6.原子力発電に関する例題(解答は非公開)






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  3. 計算問題ポイント集「直流機・同期機・誘導機・変圧器」
  4. 計算問題ポイント集「電気設備技術基準」


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水力発電の要点


  1. 水力発電は、水が高い所にある場合に保有するエネルギー「位置エネルギー」を利用して水車を回転させ、水車に接続された発電機で電気エネルギーを得る発電方式である。

  2. ベルヌーイの定理は、流水の持つエネルギーが一定であることを示した定理である。
    水が流れ落ちていくと、水が高い所にある場合に保有する「位置エネルギー」は減少するが、減少分は「圧力エネルギー」と「運動エネルギー」に変化する。

  3. 位置エネルギー+圧力エネルギー+運動エネルギー=一定

    位置水頭+圧力水頭+速度水頭=一定

  4. 水の高さで表した各エネルギーを「位置水頭」「圧力水頭」「速度水頭」という。

  5. 流水の流水の摩擦などによる損失エネルギー又は損失水頭を考える場合は、上式に損失エネルギー又は損失水頭の項を付記すればよい。

  6. 連続の定理とは、流水が単位時間あたりに水圧管の断面を通過する量、つまり流量は一定であることを示す定理である。

    A点の流量QA=B点の流量QB

  7. 水車は動作原理により衝動水車と反動水車の2種類に分類されている。
    衝動水車とは、水をノズルから射出して水車羽根車〔ランナ〕に衝突させた時の衝撃力を利用して回転する水車のことであり、反動水車とは、水が水車羽根車を通過する時の反動力を利用して回転する水車のことである。

  8. 衝動水車の種類

    ペルトン水車

  9. 反動水車の種類

    フランシス水車
    プロペラ水車
    カプラン水車
    斜流水車
    円筒水車

  10. 水車の比速度の定義
    水車を1[m]の落差で1[kW]の出力を発生するように相似的に縮小した仮想水車を考えたとき、その仮想水車の回転速度を比速度という。

  11. 比速度の小さい水車は高落差に適し、比速度の大きい水車は低落差に適している。

  12. 調速機〔ガバナ〕とは、負荷増加時の発電機回転速度の低下およびを負荷減少時の発電機回転速度の上昇を検出して水車への流入水量を調整し、回転速度を一定に保つ機械である。

  13. 速度調定率の定義
    「発電機の出力変化の度合いに対する回転速度の変化の度合い」
    回転数と周波数は比例関係にある。

  14. 流込み式の水力発電所
    発電に利用する水を蓄える池がない。
    河川水をそのまま利用して常に発電する方式。

  15. 調整池式の水力発電所
    日間から週間にかけて発電するのに必要な水を蓄える池〔調整池〕を備えている。
    電力需要が減少したときは発電をしないで河川水を調整池に蓄え、電力需要が増加したときに発電する方式。

  16. 貯水池式
    年間を通じて発電するに必要な水を蓄える池〔貯水池〕を備えている。
    雨季に大量の水を貯水池に蓄えておき、乾季に電力需要が増加したときにおいても安定した発電ができる方式。

  17. 揚水式
    深夜の余剰電力を利用して、下池の水を上池へ移動つまり揚水し、昼間のピーク需要時に発電する方式。

  18. 揚水発電所の発電電動機は、発電時には発電機として使用し、揚水時には電動機として使用する。ポンプ水車は、発電時には水車として使用し、揚水時にはポンプとして使用する。

  19. 大出力の水車発電機は低速回転であり、安定した運転を行うために縦軸型が採用される。

  20. 小出力の水車発電機は高速回転であり、安定した運転を行うために横軸型を採用される。

  21. 流況曲線とは、年間つまり365日のうち、日々の河川流量を大きい順に並べて描いた曲線をいう。

  22. 水力発電所の発電機出力Pの式

    P=9.8QHηtηg [kW]

    H=H0−h

    Q:流量[m3/s]
    H:有効落差[m]
    ηt:水車効率
    ηg:発電機効率
    H0:総落差[m]
    h:損失落差[m]

  23. 揚水所要電力Pmの式

    Pm=9.8Q(H0+h)/ηpηm [kW]

    Q:揚水量[m3/s]
    H0:実揚程[m]
    h:損失揚程[m]
    H0+h:総揚程[m]
    ηp:ポンプ効率
    ηm:電動機効率


火力発電の要点


  1. 火力発電は、燃料の燃焼で発生する熱エネルギーを利用して水を蒸気にし、蒸気の持つ熱エネルギーでタービンを回転させ、タービンに接続された発電機で電気エネルギーを得る発電方式である。

  2. 燃料には石油、石炭、液化天然ガスが使用される。

  3. 燃料発熱量とは、単位量あたりの燃料が完全燃焼するときに発生する熱量のことであり、燃料の種類により発熱量の大きさは異なる。燃料発熱量の単位は[kJ/kg]で表記する場合が多い。

  4. ある単位を他の単位に換算することを「単位換算」といい、火力発電の計算問題は単位換算が特に重要となる。

  5. 燃料発熱量×燃料使用量から燃料の燃焼により発生する熱量を計算することができる。

  6. 物質の状態〔三態〕とは、形や体積が変化しない「固体」、形は変化するが体積は変化しない「液体」、形や体積が変化する「気体」の三つの態のことである。

  7. 物質が水である時、固体は氷であり、液体は水、気体は水蒸気である。
    また、液体が気体、気体が液体に変わるなど、物質の状態が変化することを状態変化という。

  8. エンタルピーとは物質のもつ全熱量のことであり、顕熱と潜熱の和である。物質の単位量当たりのエンタルピーを比エンタルピーと呼んでいる。

  9. 顕熱とは、物質の温度変化に必要な熱量のこと。

  10. 潜熱とは、物質が状態変化するのに必要な熱量のことで、物質の温度変化には現れない熱量のこと。

  11. ランキンサイクルとは、水の状態変化を利用して蒸気のもつ熱エネルギーを回転エネルギーに効率的に変換する最も基本的な熱サイクルであり、ボイラ、タービン、復水器、給水ポンプで構成されている。

  12. ボイラは、燃料を燃焼して発生した熱で水を蒸気にする。

  13. タービンは、蒸気の持つエネルギーを回転エネルギーに変換する。
    水力発電における水車に相当するものである。

  14. 復水器は、タービンで使用した蒸気を海水で冷却して水に戻す機器。
    蒸気から水に状態変化することにより、タービン入口と出口の圧力差が非常に大きくなるので、タービン効率を高めることができる。

  15. 給水ポンプは、復水器で蒸気から戻された水をボイラへ供給するポンプである。

  16. ランキンサイクルにてタービンが得た回転エネルギーを電気エネルギーに変換するのが発電機の役割である。

  17. 火力発電所全体の効率を表すものに、発電端熱効率〔発電端効率〕と送電端熱効率〔送電端効率〕がある。

  18. 送電端熱効率とは、送電線から電力を送る所までの効率である。

  19. 発電した電力の一部は、火力発電所内の機器を動作させる電力として消費する。

  20. 所内率3[%]というのは、発電電力量の3[%]を発電所内で消費し、発電電力量の97[%]を送電線から送るということである。

  21. 火力発電所の個別効率を表すものに、ボイラ効率、タービン室効率、タービンサイクル効率、タービン効率、発電機効率がある。

  22. 効率=出力/入力=出力/(入力+損失)

  23. 熱消費率とは、発電端で1[kW・h]の電力量を得るのに消費した熱量のことである。

  24. 燃料の発生熱量3600[kJ]で1[kW・h]の電力量を得るのが理想であるが、現実には損失が発生するので、熱消費率は3600[kJ]より大きな値になる。

    熱消費率=3600[kJ]/発電端熱効率

  25. 設備利用率とは、発電所がある期間において実際に発電した電力量と、最大出力で休まずに発電した場合の電力量の比で表される。

    設備利用率=発電電力量/最大発電電力量

  26. 火力発電のうち、水の蒸気を使用してタービンを回転させる方式を汽力発電といい、燃料の燃焼ガスでタービンを回転させる方式をガスタービン発電という。

  27. ガスタービン発電と汽力発電を組み合わせたものをコンバインドサイクル発電といい、熱効率を高めることができる。

  28. 比熱とは、物質1[g]当たりの温度を1[℃]=1[K]上昇させるのに必要な熱量[J]のこと。
    単位は[J/g・K]であるが、試験問題では[kJ/kg・K]で与えられることが多い。

  29. 密度とは、単位体積当たりの質量のこと。
    単位は[kg/m3]で与えられることが多い。

  30. 化学反応式とは、物質の化学的変化を表したもので、反応前・反応後を左右に書く。

  31. 二酸化炭素CO2の化学反応式

    C+O2 → CO2

    C:炭素原子(原子量12)
    O:酸素原子(原子量16)
    O2:酸素分子(分子量32)
    CO2:二酸化炭素(分子量44)

  32. 炭素12[kg]と反応する酸素は32[kg]であり、発生する二酸化炭素は44[kg]となる。


原子力発電の要点


  1. 原子力発電は、核燃料の核分裂連鎖反応によって発生する熱エネルギーを利用して水を蒸気に変え、蒸気の持つエネルギーを利用してタービンを回転させ、タービンに接続された発電機で電気エネルギーを得る発電方式。

  2. 蒸気のエネルギーを電気エネルギーに変換する原理は火力発電と同様である。

  3. 原子力発電ではボイラを原子炉に、燃料は石油、石炭、液化天然ガスから核燃料つまりウラン、プルトニウムに置き換える。

  4. アインシュタインの相対性理論から質量m[kg]の物質が持つエネルギーE[J]の式

    E=mc2 [J]

    c:光の速度=3×108[m/s]

  5. 核燃料の核分裂連鎖反応により発生するエネルギーE0は、mc2に質量欠損をかけたものとなる。

    E0=mc2×質量欠損 [J]

  6. 核分裂連鎖反応により、mc2[J]のエネルギーが取り出せるわけではないが、膨大なエネルギーであることには変わりない。